尿器の選び方・使い方
尿器の選び方・使い方
大きく分けて、つけっぱなしでもOKな装着型と、
排尿の都度、あてがって使用する手持ち型があります。
一般的に「尿器」「しびん」と聞いてイメージするのは手持ち型の尿器や尿瓶かと思います。
■手持ち型
手持ち型の場合は、排泄するときに局部にタンクをあてがい、排泄します。
シンプルな構造で扱いやすく、掃除や手入れもしやすいです。
■装着型
装着型尿器の場合には、尿は局部に装着した部品に受け止められ、
ホースをつたわりタンクに貯まります。
自身で尿器をあてることができない方や、尿意をコントロールできない方におすすめです。
尿器を使う利点とは…
尿器を使えば、ベッドの上でも排泄することができます。
介護をする側の視点で考えると、
夜間にトイレに連れて行ったり、トイレを失敗した際の処理などの
介護負担を減らすことができます。
おむつと違って、排泄する度に尿器をあてがう手間はかかりますが、
介護される側は、排泄物をすぐに体から離すことができて快適です。
また、自分で尿器をあてることができる方でしたら、
ぜひ自身で処理をしてもらいましょう。
「排泄を自身の手でできる」という実感は、自立心や尊厳を守ることができます。
また、排尿する時に一人になることができます。
介護をそれほど必要としない、体の状態が元気な方でも、
トイレの移動に不安が出てきたり、
冬場の寒さで、移動が億劫な場合にもお使い頂けます。
夜のトイレ移動は、日中では問題のなかった人であっても、
寝起きでぼんやりした状態ですと
ふらつきやつまづきなどから転倒しやすく、危険が伴います。
タンク型
■逆流防止弁つき
尿をとった後、股の間から抜き取るときや持ち運ぶときなど、
尿器が傾いても一気に流れ出さないような構造になっています。
■カバー付
タンクが肌にあたっても、ひやっとしません。
カバーの下のタンクは透明ですので、普段はカバーで目隠しをし、
必要な時だけカバーを外して、中の尿の色など確認することができます。
■ガラス製
ガラス製の尿器はなかなか見かけません。当店でもガラス製のタイプは1点のみ。
ガラス製ですので、清潔でにおいがつきにくく、見た目も美しいです。重さがあるので安定感があります。
欠点は、ガラスですので、落とすと割れます。
■半透明と透明?
尿の色を見る必要がある方は、透明がおすすめ。
見た目の抵抗がある方は、中の見えない半透明やカバー付タイプをどうぞ。
カバー付なら、普段はカバーで目隠しでき、
必要な時だけ中を見ることができます。
■自立取っ手
ご自身で尿の処理をする方へ。
自分で持ちやすいよう、通常タイプよりも長めの取っ手がついています。
先にも書かせて頂きましたが、ご自身で尿の処理をできる方は、
ぜひ、取っ手付きの尿器をお選びください。
自分で排泄できたという達成感や自立の心は、とても大切です。
つけっぱなしにできる装着型
装着型は、商品によって装着方法が異なりますので、各商品を1つずつ紹介させて頂きます。
■安楽尿器DX 男性用
カップを局部にあてて排尿するタイプ。
尿はカップから、ホースをつたわりタンクに貯まります。
ベルトを併用すれば、カップを陰部に固定できますので、
夜間にも装着したままの状態で排泄ができます。
尿意の自覚がなかったり、排尿をコントロールできない方は、こちらを利用するのがおすすめです。
コンドーム型と違って、
消耗品を追加購入しなくて良いのが大きな利点です。
■ユリドーム
コンドーム状のゴムカテーテルを局部に装着するタイプです。
漏れが少ないです。
コンドーム状のゴムカテーテルをつけ、
根元を面ファスナーのベルトでとめます。
尿はゴムカテーテル→ホース→タンクへ溜まります。
取り替え部分は1日1個を目安に交換して下さい。
取り替え部分のみも販売しております。
※以前、工場の火災のため、1~2年ほど外国の工場で生産されていましたが、
現在は日本での生産が再開しております。
■ユリサーバー
こちらも、コンドーム状のゴムカテーテルを局部に装着するタイプです。
尿は袋にたまるようになっており、密閉方式の袋のため、臭いが気になりません。
尿はゴムカテーテル→ホース→採尿袋へ溜まります。
ゴムカテーテルの根元は、スポンジバンドでとめる方式です。
ちなみに、ゴムカテーテルの部分が「ユリサーバー」という商品名です。
つけたまま、軽い外出ができる
■オルボン
採尿袋を太ももに装着するタイプの尿器。
局部にテーパーコンドームを取り付け、さらに尿筒を取り付け、
ホースを伝って、太ももの尿袋へ尿がたまります。
大きな動きはできませんが、近くの公園への外出程度なら大丈夫。
尿器、これがついていると便利
■フタ
臭いや、尿をこぼすのを防ぎます。
尿をとった後、トイレまで運ぶときなど、フタがあると安心です。
フタのついていない商品(当店では、ガラス尿器など)もありますので、
ご購入の際はよくご確認ください。
■ブラシ
尿タンクの洗浄に。
■消臭液
気になる臭いに。
液体の他にも、錠剤、シートタイプ、泡タイプなど色々なタイプが出ています。
■洗錠剤
尿タンクのがんこな汚れに。
尿石のよごれはアルカリ性なので、酸性のつけおき剤や洗剤を選びましょう。
バケツに水をはり、洗浄剤を溶かして、液の中に尿器やホースなどをつけおきすると、
汚れの結晶が溶けます。